泡だつおしっこ、それは糖尿病かも?糖尿病の尿についてのあれこれ。

尿検査から分かることとは?

尿は、全身を循環している血液から作られているため、健康状態を把握するための情報がたくさん詰まっています。

尿を調べれば、どの位の老廃物が排出されているのか、潜血や糖などの異常はないのか、濁りや色などがすぐ分かり、尿検査を受ける側の負担も少なく手軽なため、健康診断には欠かせません。

尿が泡立つのはどうして?

トイレに行き、勢いよく排尿した際に泡立っても、その後泡が消えてしまえば一時的なものですので、問題はありませんが、その泡がなかなか消えない場合には、要注意です。

なぜかといいますと、通常は腎臓で濾過されたのち、必要な成分は再吸収され、不要な老廃物が排出されますから、腎臓機能が糖尿病などで障害されると濾過や再吸収がされず、必要なタンパク質などがドンドン排出されてしまいます。

さらに、糖が尿の中に含まれると、粘度が上がります。

つまり、たんぱく質が排出され泡立ちが多くなり、糖により粘度があがって泡が消えにくくなっているのです。

糖尿病になると甘い臭いの尿が出る?

通常、尿の臭いはほぼ無臭ですが、薬や食べ物の影響から臭いが変わって来ることがあります。

では、糖尿病の方の尿の臭いはどうでしょうか。

糖尿病や脱水、肝機能障害、栄養失調などの方は糖をエネルギー源として使えないため、体の脂肪酸やアミノ酸を代替えとしケトン体を作り出します。

結果、血液中にケトン体が増えるため、Phが酸性に傾き、甘酸っぱい臭いを放ちます。

糖尿病の方は、感染にも弱いため、膀胱炎などの感染症を引き起こすことも度々あり、その場合にはアンモニア臭が強く現れます。

糖尿病になると尿の色が透明になるの?

健康な成人の1日当たりの排尿量は平均800ml~1500ml前後です。

その日の発汗量や飲水量によっても、多少の増減はありますが、排尿の回数も6~8回前後です。(1回量は100ml~250ml前後)

しかし、糖尿病の方は、血液中に糖がたくさん溢れて濃い状態になっていますので、脳は血液を薄めるために「口渇だ、水分補給を」と命令します。

結果、口渇による症状が強く出現しますので、当然水分をたくさん摂取し、その分尿量が多くなります。

多飲多尿という糖尿病の特徴的な状態になり、尿の色は水に近い色になるわけです。

糖尿病の方はさらに、膀胱内にたくさん尿が溜まっているのに、排泄できなくなる場合もあり、管を入れないと上手く排泄できなくなる方もいます。

こういう場合には、膀胱内に尿が2000ml以上溜まっていることがあります。
(私が経験した事例では、導尿で4000ml溜まっていた方がいました。)

まとめ

排尿時に気をつけていないと、水をすぐに流してしまい、気づきにくいかもしれませんが、よくよく観察すると尿の性状から糖尿病を見つけることができるかもしれません。

とくに「泡立つ尿」「泡がなかなか消えない尿」「甘酸っぱい臭いの尿」「とにかく尿量が多くて透明」という場合には、一度医療機関の受診をおすすめいたします。

また、健康診断などで「尿糖」や「タンパク尿」が出た場合にも、放置せずに一度専門外来に受診しましょう。